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三島の老舗ビジネスホテルが全面リニューアル 「三島愛」コンセプトに

「三島愛」のこもった浴衣を持つ前田社長(右)と高志さん

「三島愛」のこもった浴衣を持つ前田社長(右)と高志さん

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 三島駅南口にある創業80年の老舗ビジネスホテル「ホテル昭明館」(三島市一番町)が3月22日、全館リニューアルオープンした。

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 1933(昭和8)年に観光旅館として創業した同ホテル。増改築を繰り返しつつ、三島や伊豆半島の観光客をはじめ、出張などのビジネスユース、学生の合宿利用など、これまで幅広い利用客を受け入れてきた。

 今回、既存の新館・本館を取り壊し、全面新築した同ホテル。地上10階建ての客室は全127室。ルームタイプは、シングル、ツイン、家族利用客を想定した和洋室、車いす利用客用に室内のゆき幅を広くした「ハートフル・ルーム」などを用意。さまざまな利用客に配慮したタイプを取りそろえる。

 3代目社長の前田博利さんは「リニューアルのコンセプトは『三島愛』。自分が生まれ育った地域に貢献し、恩返しできるホテルにしたいと思った」と話す。

 コンセプトの「三島愛」を象徴するものとして、ホテルの看板やフロアサイン、浴衣柄に地元名物をかたどった「三嶋柄」を採用するほか、ベッドのアクセントとなる一枚布の「ライナー」には、浮世絵師・歌川広重が描いた「三島朝霧」の刺しゅうを入れた。

 朝食は、三島市のフランス料理店で、同施設2階に移転した「おんふらんす」が提供。三島産の卵や箱根西麓野菜、富士山サーモンなど、地場産食材を積極的に使い、バイキング形式で提供する。「宿泊した翌朝の朝食を、太陽を浴びたテラス席でぜひ味わってほしい」と前田社長。

 「ホテル運営に関わる出入り業者も地元企業を積極的に活用する」とも。「共に地域経済の活性化を担うことで『地域で稼ぐ』ことを推し進めたい。地元の後輩経営者への好例になれば」と笑顔を見せる。

 前田社長の次男で、現在大学で外国語を専攻しているという前田高志さんは「外国人観光客も増加している昨今、インバウンド・ニーズにも対応できるよう、よりサービスの向上を努めていきたい。先達からのプレッシャーもあるが、いよいよだと思い気の引き締まる思い」と意気込む。

 宿泊料金は、素泊まり(シングル)=6,000円~。

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