熱海市の熱海銀座商店街(熱海市銀座町)に8月16日から18日までの3日間、店舗の軒先を利用した期間限定の公園「PARKinG(パーキング)」が開設置された。
軒先に人工芝やベンチなど公園に見立てたしつらえを用意。施設では煎餅に各々のイラストをデコレーションする「おえかきせんべい」のワークショップや、オリジナルアイスキャンディーの販売などを行うことで、街中の憩いの場をつくる実験的な取り組みを行った。
熱海銀座商店街は近隣に大型宿泊施設や駐車場が多く、熱海市街地から海岸に抜ける通り道となっている。期間中は、海水浴に向かうファミリー層の観光客を中心に、立ち寄ってくつろぐ姿が見られた。
同企画は、7月に開催された熱海市主催の起業支援プログラムの短期版「Startup Camp in Atami」から誕生したもの。プログラムのリノベーションまちづくりコースに参加した首都圏在住の20・30代のメンバーが、アイデア出しから企画・実行まで携わった。
このコースで講師を務めたutrymme(ユトリーム)の鈴木夢乃さん、近藤尚さんは同市の創業支援プログラム「99℃ Startup Program for Atami 2030」の1期生。これまでの熱海での経験を生かし、参加者の企画実現をサポートした。
近藤さんは「このアイデアは実際に子どもを持つ参加者が、意外と街中で家族一緒に滞在できる場所が少ないと感じ、提案してくれたもの。実行に向けて、プログラム中は徹夜で会議もした」と話す。
講師の鈴木さんは「軒先やビルの屋上など、熱海銀座の他のスペースでもこうした取り組みが可能。ゆくゆくは週末だけでも熱海銀座を歩行者天国にして、芝生を敷き詰めて通り全体を広場にできたら」と、さらなるにぎわいづくりに意欲を見せた。