見る・遊ぶ 学ぶ・知る

三島・楽寿園で「鉄道フェスタ」 SL復活させた「SLおにいさん」勇退へ

幼稚園生たちに囲まれる「SLのお兄さん」こと一杉さん

幼稚園生たちに囲まれる「SLのお兄さん」こと一杉さん

  •  
  •  

 鉄道イベント「スマイル鉄道フェスタ2019」が2月17日市立公園「楽寿園」(三島市一番町)で開催される。

 楽寿園に保管されているSL「C58322」を中心に、SLや鉄道の魅力に親しんでもらう目的で開催する同イベント。謎解きゲーム「トレインミステリー」や、伊豆箱根鉄道によるミニ電車の乗車体験、SL写真撮影コーナーなどを 展開する。

[広告]

 イベント運営スタッフの一人でSL車両「C58」整備担当者の高校生、一杉夏来さんは、同SLの整備を小学校5年生から行い、今年で8年目になる。「アニメの銀河鉄道999が好きで、近くの楽寿園にSLの実物あったことがきっかけ」で同園によく通うようになったという。

 一杉さんが足繁く通ってメンテナンスをしたC58形蒸気機関車は、現役時代に北陸地方を中心に活躍。1973(昭和46)年に現役引退した後、同園に展示用のSLとして設置。幅広い世代に愛される同園の名物となっていた。一杉さんはその状況を見て、復旧を試みるためメンテナンスを自ら志願して行った。

 当初は自ら入園料を払い、機関室内の掃除や、壊れた部品を探して管理事務室に届けるなど自主的な活動を開始。当初は清掃だけだったが、一杉さんは機関車の構造についてインターネットや書籍、時には三重県や岐阜県の修繕活動を行っている団体に出向いて修繕や構造の勉強を行い、オリジナルの色彩に復元する修繕も行った。

 一杉さんの努力は実を結び、2015年にエアポンプによるC58の汽笛を鳴らすことに成功。一杉さんの活動は新聞などのメディアに紹介され、園内では「SLおにいさん」の愛称で来園する幼児たちにSLの魅力をボランティアで紹介している。

 一杉さんは、幼いころからの念願がかなって、この春から大井川鉄道の整備士として採用が決まっている。一杉さんは「999のように車掌や運転士に憧れたことがあったが、SLの整備士は数が少なく、後継者もいない。自身が整備士として知恵と経験をためて行き、次の世代につないでいきたい。自身がプロになるのも、アマチュアとして体験したことの恩を将来ボランティアとして恩返ししたいから」と話す。

 今回のイベントでは、エアポンプによる汽笛体験もする予定で、一杉さんの「後継者」である60代の男性と一緒にイベントを行うという。

 一杉さんは「今後もっと体験を重ねていき、このSLが展示物ではなく、動くSLとして復活できるように貢献していきたい。そのためには、大井川で技術を学び、自分のほかにも若い『SLのお兄さん』を作っていける世の中にしていきたい」と意欲を見せる。

 開催時間は9時~16時。雨天時は縮小開催。入場料は、一般=300円、中学生以下無料。

  • はてなブックマークに追加