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東伊豆にシェアオフィス「イーストドック」 地域プレーヤーとの「接点」を作る

「稲取の多様な魅力を知ってほしい」とシェアオフィスで話す荒武さん

「稲取の多様な魅力を知ってほしい」とシェアオフィスで話す荒武さん

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 シェアオフィス&ファブスペース「EAST DOCK」(東伊豆町稲取)が4月13日、稲取漁港にオープンした。

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 稲取地区名物である「つるし雛」の展示施設として活用されていた施設で、2階は展示施設、1階は東海汽船のフェリー船の発券所として活用していた。延べ床面積は約280平方メートル。

 今回の改修は、芝浦工業大学(東京都)の学生が主体となり組織する学生団体「空き家改修プロジェクト」のメンバーらが担当した。2016年から始まった改修は、学生や元大工など地域住民が3年ほど掛けて完成にこぎ着けた。

 シェアオフィスとして使う2階は、稲取港と相模灘を一望できるカウンター席やテーブル席、打ち合わせ用にも使えるちゃぶ台席など25席を備える。Wi-Fiやプリンターなども設置し、1日利用と月額利用プランを用意する。利用料金は1日=500円、月額=2万円。

 同施設を運営する、「空き家改修プロジェクト」OBメンバーで組織するNPO「ローカルデザインネットワーク」(東伊豆町)。同NPOは東伊豆町の地域活性化やまちづくりを目的に、「ダイロクキッチン」の運営なども行っている。東伊豆を活動拠点に、都心部でも東伊豆地域のピーアールや情報発信を展開している。

 神奈川県出身の荒武優希さんは空き家改修プロジェクトに初期メンバーとして参加し、大学卒業後は、東伊豆町の地域おこし協力隊員として移住。NPO法人立り上げにも関与し、現在副理事長を務める。ダイロクキッチン運営の傍ら、東伊豆町の課題解決に取り組んでいる。

 荒武さんは「数年前に集会所を改修した初の案件があったが、改修だけでは人が集まる場所が作れなかった。3年前に開設したダイロクキッチンは、自身が運営管理者として地域の人がつながるイベントを企画し、実践していった」と話す。現在は、荒武さんだけでなく、地域住民も自ら率先して企画運営を行うようになったという。

 「ダイロクキッチンは地域住民の交流を目的としてきたが、新しい施設では都心で働く人が2拠点生活の場所として活動する場所、開発合宿やゼミ合宿など、作業に集中できる場所を目的にしたい。ここには学生や都心で活躍する人を応援する人の良さと、環境の良さがある」とも。

 今後は敷地内のカフェスペース開設を目指しながら、利用客を呼び掛けるピーアールイベントなども行う予定。荒武さんは「場を作ることで、さまざまな能力の人が集まり、観光だけでない稲取の魅力を感じながら、地域のプレーヤーとして活動するきっかけができれば。そのためには自身が動きながら、この場所の観光以外のポテンシャルの高さを発信していきたい」と意気込む。

 営業時間は10時~17時。

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