三島市のご当地ゆるキャラである「みしまるくん」のLINEスタンプが1月8日に登場した。
みしまるくんは、三島市の公式ゆるキャラでいちょうの木の妖精。最近はドラマ「ごめんね青春!」での起用で話題となり、専門ショップができるほどの人気となった。
今回のLINEスタンプは全40パターン。全てオリジナルの制作で、みしまるくんやみしまるこちゃんが、さまざまなシチュエーションに対応するイラストを用意している。
同キャラのデザインを行っているのが、市内在住の高柳順子さん(41)。高柳さんは裾野市出身で、現在三島市の外食チェーン運営会社で宣伝企画を担当している会社員。
高柳さんは会社員の仕事とは別に、趣味でゆるキャラデザインの募集を見つけてはエントリーしているという。採用されたキャラ数は現在34案36体。「あくまでも楽しみとしての作業。家事や仕事に影響のない時間でデザインする」(高柳さん)。多くのゆるキャラたちは、子どもを寝かしつけた後の深夜や早朝に制作するという。
高柳さんはキャラに特産品をなじませるデザイン手法を採用している。自治体の名物全部を載せる方法とは異なり、いかにキャラになじむようにするかを考えるという。「時には載せられないものもあるが、そのキャラの動きやすさや活躍しやすさなども考えている」と話す。
みしまるくんについて高柳さんは「自身にとって2番目の作品。つまりは次男と長男。地元の公募ということもあって、一生懸命作った大事な子どもだ」と話す。
普段はイメージして作ることはないが、みしまるくんにだけモデルが存在する。現在6歳を迎えた男女の双子の子。高柳さんの2人の子どもが、みしまるくんたちの「原点」となった。
「どれも大事な子どもたちで、応募するときは里子に出す気持ち。その中でも普段生活する中で見るのがみしまるくん。とても思いのある子どものひとりでとてもうれしい」と話す。制作に関するギャラも決して高くなく数千円単位ということも。「それでも、子どもが世に出る姿はうれしいこと。地域の盛り上がりの一助になれば」(高柳さん)。
現在のスタンプの売り上げは「ビックリするほどではないが、多くの人が購入してくれる」ほどという。高柳さんは「現在、ゆるキャラの活用方法やブームの陰りがあるが、もっと増えてくれれば。単独で活動するのではなく、キャラ同士が交流を深めるような姿を見てみたい」とも。「いつかは自分が作った子どもたちがどのように活躍し、成長しているのか会いに行きたい」と話す。