割狐塚稲荷神社(駿東郡長泉町)で9月12日、世界ジオパーク加盟を目指して、地元有志らによる祈祷(きとう)祭が行われた。
伊豆半島は、自然が織りなす地形や、富士山の溶岩からなる貴重な自然資産が多く、現在日本ジオパークネットワークに加盟しており、世界ジオパーク登録が待たれている。認定されれば昨年の阿蘇ジオパークに次ぎ国内8例目のジオパークが誕生する。
世界登録は9月19日に行われる会議で加盟の可否が発表される。当日は大仁市民会館(伊豆の国市田京)ほかでパブリックビューイングを行うなど、結果発表を見守るイベントが開催され、伊豆半島の観光振興の新たな一手として期待が高まっている。
長泉町で行われた祈祷祭は、同半島のジオスポットとして登録されている神社で執り行われた。同神社は富士山の溶岩が噴出し、固まった岩の上にあり、神社名はその岩の中央の亀裂からキツネが出てきた伝説から由来しているという。
同祭を企画した窪野岳さんは「伊豆半島のジオパークは下田や伊東が有名だが、長泉にも10カ所のジオポイントがある。今回は神様に『願』をかけるのと、ジオである『岩』を掛けたおやじギャグが発想のきっかけ」と話す。
集まった有志たちは、神主の祝詞(のりと)と共に世界ジオパーク登録を祈った。「岩だけにジオの神様が降りてきた気がした。19日の登録発表が楽しみ。ジオを中心に長泉も盛り上がってくれれば」と期待を寄せる。
世界ジオパーク登録発表は19日夜の予定。