伊豆・日本競輪学校で卒業式 伝統の「帽子投げ」で門出祝う

帽子を投げ、互いの卒業を喜び合う学生たち。

帽子を投げ、互いの卒業を喜び合う学生たち。

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 日本競輪学校(県伊豆市大野)で3月24日、卒業式が行われた。

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 同校はプロの競輪選手育成を目的とした日本で唯一の競輪専門学校。全寮制の同校で約10カ月の教育・育成を受けながら競輪選手となる資格を取得する。毎年全国から競輪選手を目指す若者たちが門戸をたたく。

 同校での寮生活は厳しいもので、早朝6時30 分に起床し朝練習を行う。一般教養や専門知識を学びながら、レース練習に励む。男性は丸坊主、女性はショートカットにするのが慣例。施設内で携帯電話の使用は禁止、外部との接触も制限される。

 この日の卒業式は、卒業検定に合格した19歳から33歳までの男女78人が出席。それぞれ全国の競輪場へと巣立っていった。

 河津町出身でこの夏から伊東競輪場をホームとする鈴木美教(みのり)さんは「10カ月の間とても思い出深い学生生活だった。今後はプロとしての自覚をしっかり持ち、トップのレベルでしっかり戦いたい」と話す。

 式典後、学生たちは円陣を組んで、教習中に着用していた帽子を投げる、伝統の「帽子投げ」を行った。空高く舞う帽子の下、学生たちはそれぞれ肩を抱き合いながら、お互いの健闘を祈った。

 卒業式に参列した保護者の一人は「厳しい環境の中で、プロを目指すこの生活は息子をとても大きくしたと思う。この環境でできた仲間がライバルとなり、オリンピックやその先の未来も輝く人材に成長してもらいたい」と期待を寄せる。

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