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沼津に「循環ワークス」 さば節工場をリノベーション、人やモノの循環拠点へ

工場長の山本さん(中央)と妻の真紀さん、ボランティアスタッフの鈴木正さん

工場長の山本さん(中央)と妻の真紀さん、ボランティアスタッフの鈴木正さん

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 古物、古材の回収・販売やオーガニックフードなどを扱う「循環ワークス」(沼津市我入道浜町)が11月19日、週3日のプレ営業を始める。

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 同施設は元さば節工場だった「カネキュウ芹久水産」を2月からリノベーションし、工場内の片付けや屋上の補修、内外装などを行ってきた。

 同施設工場長の山本広気さん(39)は映像作家として活動する傍ら、2015(平成27)年5月から独立型太陽光発電(オフグリッド)生活を送り、2018(平成30)年からは「静岡オーガニックフェスティバル」の実行委員長として、持続可能な環境社会の提案も行っている。

 きっかけについて、山本さんは「ワーキングホリデーでオーストラリアへ行き、その後アメリカ、南米、中国やメキシコなどでの生活を送って日本に帰って来たとき、電気が煌々(こうこう)と輝く光景や、使い捨てされるものなどに違和感を覚え、自分で活動を起こすようになった」と振り返る。

 山本さんは自身の活動と交流の場所となる物件を5年ほど前から探し始め、1月に同工場を購入。購入から300日目に当たる11月8日にプレオープンイベントを行い、オーガニックコーヒーやビール、ピザ、ラーメンの出店と、古物や古材の販売を行った。

 11月19日~12月19日の木曜・金曜・土曜と11月29日、12月20日に営業を行う。1階は古物古材の販売エリアで、2階には我入道出身の画家、山田大輔さんのアクリル画を飾ったカフェを運営しつつ、レンタルギャラリーやポップアップストア、ワークショップスペースとしても活用する。年明け以降も週3日の営業を予定している。

 山本さんは「環境に寄り添い、物や人を循環させてより良い生活の仕組みを考える循環工場。ここに来てもらうことで僕らの思いを伝えていきたい。環境問題について学んだり情報共有することに加えて、コミュニティースペースとして、若者だけでなく幅広い世代が井戸端会議をする風景が生まれたり、みんなが気軽に使ってくれる場になれば」と話す。

 2月からボランティアスタッフとして、リノベーションを手伝っている鈴木正さんは「埼玉から沼津に移住して17年たち、沼津が故郷のように思っている。シャッター街も多く、街を盛り上げて次の世代にバトンタッチしたいと思うなか、オーガニックフェスティバルを主催する山本さんに出会い、自分のライフワークでもあるオーガニックやかなえたい循環型社会の思いに共感した」と話す。

 今後について、山本さんは「来春、正式オープンを予定している。現在屋上の整備を行っており、植物を植えて屋上ガーデンカフェを開く予定。富士山が見られる屋上で朝ヨガなど、多様な活動の場として検討している」と意欲を見せる。

 期間中の営業時間は10時~15時。

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