徳倉山山頂付近で1月1日、初日の出が観測された。
徳倉山は沼津市と清水町にまたがる標高256メートルある山で、沼津アルプスの山並みの一座。その形が座り込むゾウに似ていることから、地元住民からは「象山」という愛称で呼ばれている。
徳倉山山頂からは沼津市を見渡すことができ、比較的登山も容易なことから地元では人気の初日の出スポットとして知られている。
日の出の時刻となる6時58分ごろ、山頂付近の温度はマイナス3度を指していたがおよそ70人程度の見物客が集まった。東の函南方向から太陽がのぼり始めると、来場者たちは初日の出を撮影するためにスマートフォンやデジタルカメラを手にして撮影を行う姿が見受けられた。
山頂北側では、今年冠雪が遅かった富士山もしっかりと雪化粧して初日の出を浴び、見事な「紅富士」となると山頂付近の人々は歓声を上げ、新年を喜んだ。
この日、初日の出を見に来ていた柴田和美さん(89)は「初日の出を見るために40年ほど通っている。毎年ここに登山できることが喜びで、年初に願うことはとくにない。この年齢でも健康でいられるのは、毎日楽しんで暮らすこと」と笑顔で話した。