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伊豆の国の旅館で今年も「おかみのバラ」 親子2代で地元客へ恩返し

色とりどりのバラを紹介する若おかみの佳代さん

色とりどりのバラを紹介する若おかみの佳代さん

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 伊豆の国の旅館「一句石」(伊豆の国市中)のバラが今年も、利用客の目を楽しませた。

園内で咲き誇る赤いバラ

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 1968(昭和43)年開業の一句石はスポーツ合宿の利用客のほか、地元では法事や宴会などに利用されることが多い旅館。現在は創業者の娘であるおかみの小林一世さんと、孫で若おかみの松井佳代さんが中心となって切り盛りしている。

 旅館本館の向かいにあるバラ園では、およそ2000平方メートルの敷地に400種、1200株のバラが咲き誇る。元々駐車場に整備した場所だったが、地元客に向けて何か還元したいという一代さんの提案で2000(平成12)年からバラを植え続け、一世さんと佳代さんで手入れしているという。

 バラの手入れについて、佳代さんは「どのバラの種類も特徴があり、とげとげしく暴れる種類もあれば、丁寧に手入れしないとしおれる種類もある」と話す。それでも親子2人で育てたバラ園。一時期は佳代さんが進学のため実家を離れたが、満開になるこの時期には実家に戻り、手入れを手伝った。

入場は無料で、「有料にしたらという話があるが有料にするとバラを純粋に楽しめなくなる。あくまでも2人でできる範囲で日頃の気持ちを表したい」と、あえて無料にこだわる。

 昨年からの新型コロナウイルス感染症による影響で売上高は90%落ち込んでいるという一句石は現在、弁当販売などで営業している。「バラを見ながら弁当を食べてくれる利用客もいて、とてもうれしい」(佳代さん)とも。

 今年は気温が高く、ここ数日の雨で見頃はピークを過ぎた。「来年もきれいなバラを咲かせることができれば」(佳代さん)。

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