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今年で10年目の「三島バル」開催へ 「人とのつながり」を重視

街中でバルをアピールする川村さん

街中でバルをアピールする川村さん

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 三島市内を中心に11月1日、飲食店の回遊イベント「第13回三島バル」が始まる。

過去の三島バルの様子

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 参加者はあらかじめ購入した5枚つづりのチケットを持ち、参加店でドリンクとお薦めメニューに引き換えて飲食を楽しむ。今回は市内の65店舗が参加し、7日間開催される。

 企画・実行するのは、実行委員長の川村結里子さん。川村さんは東京都の出身で、2005(平成17)年に母の実家で事業を手伝うきっかけで三島に引っ越した。家業の手伝いが一段落してからも三島に住み続けた。川村さんは「東京で会社員をしている間は、家と会社の往復のみだったが、家業で知り合った三島の人々はとても温かく応援してくれた。東京では生まれなかった関係性ができ、とても居心地がよくなり移住した」と話す。

 富士市の商店街で臨時職員をしていた2010(平成22)年に、函館で開催されている「函館市西部地区バル街」を視察し、富士市でバルイベントを開催。その後、東日本大震災を経験し「三島市内も震災の影響もあり飲食店が元気がなかった。元気を取り戻し、支えてくれた地域に恩返ししたい」と、2011(平成23)年10月に初の三島バルを開催した。

 当初は45店舗での開催だったが、川村さんの活動は次第に理解を深めていき、最大で119店舗まで拡大した。当初は1日だけだった開催が複数日となったり、コラボレーションイベントを行ったり、市内の事業者と共催したり、今年は新型コロナウイルスの感染対策に配慮した「テークアウト」バル企画を行ったりと、さまざまな展開を見せている。

 川村さんは「大きくなるにつれ自分の負担が大きくなったり、苦言を言われることもあり、何度もやめようと思った」と振り返る。バルの運営を地域ごとに責任者を設置し、事前説明会や連絡のIT化を進めることで個人の負担を軽減した。
「仕組みをつくることで継続できるようにした。苦言を言われるよりも、応援してくれる人や開催を待ち望んでいる人の期待に応えたかった」と話す。「毎回店の魅力を伝えつつ、楽しんでもらえる企画を実施していきたい。移住するきっかけをつくってくれた三島の人たちに恩返しをしていければ」とも。

 各店舗のメニューと営業時間は三島バルホームページで確認できる。今月7日まで。

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