クラフトビールと紅茶の店「ティールズ・ティー&タップス」(三島市泉町)が12月18日、オープンした。
店舗面積は85平方メートル。席数は、テーブル席12席、カウンター席6席の計18席。店内は醸造所とレストラン部分に分かれており、醸造免許の交付までは「柿田川ブリューイング」(沼津市千本緑町)の施設を借りて仕込んだという「アメリカン・ペールエール」をはじめ、「ディスタント・ショアーズ・ブリューイング」(東京都)、「ガラパゴレーシング」(神奈川県)、オレゴン州ポートランドのクラフトビールを扱う「ファーマーズ」(北海道)などのクラフトビールを提供する。通常の2倍のベルガモットを使った紅茶や、ハーブティー、コーヒーなども豊富にそろえる。
ビール醸造担当者の秋田克彦さんは「アメリカでホームブリューイングを経験し、ビールの製造法を知っていた。修善寺のベアードビールへ見学に行った時、雰囲気や仕事のやり方、終業後に従業員がタップルームでその日のビールのでき具合などを会話する様子がとてもかっこよく、自分もこういう仕事がしたいと思った」と振り返る。秋田さんは会社勤めの傍ら、沼津の「フィッシュマーケット・タップルーム」で修業を積み、その後、「ディスタント・ショアーズ・ブリューイング」(東京都東村山市)で1年半ほど週末通って醸造を勉強したという。
ホールサービス担当者の川口聡さんは「50歳を過ぎたら自分の好きなことをしようと以前から思っていた。家業が洋服屋で、自分は建設会社に勤めていたため、衣食住のうちまだ携わっていない食の分野にも挑戦したいと思っていた。秋田さんとは、三島にかつてあった『ビアバール丸々』という店の常連客として出会い、お互いビールが好きでいつかビアバーをやりたいという思いがそれぞれあったため、店を一緒にやることにした」と話す。
提供する「アメリカン・ペールエール」は「モルトの風味をしっかり感じられ、爽やかな苦い後味」(秋田さん)という。料理はビールに合う、フィッシュアンドチップスやスタンダードなものを用意する。
ビールだけでなく紅茶も提供することについて、秋田さんは「夫婦でビアバー巡りをする際、お酒が飲めない妻はウーロン茶、オレンジジュースぐらいしか選択肢が無いのをいつも残念がっていた。妻の提案で、酒が飲めない人や運転を担当するため酒を飲まない人も楽しめる店にしようと、紅茶やハーブティー、カフェインレス、カフェインたっぷり、ミルクを使ったものなどいろいろな種類を取りそろえた。見て楽しい、飲んでおいしいソフトドリンクも楽しんでもらえたら」と話す。
来年3月には、醸造免許を取得し、店内に併設の醸造所で醸造を始める予定。秋田さんは「醸造風景を見ながらビールを飲むのが好きで、醸造風景を見学しながらビールを楽しんでもらいたい。醸造所ができてからは、伊豆の産物を使ったビールを展開していく予定で、今まで経験したことのないような飲み物、食べ物の魅力を伝えていきたい」と話す。川口さんは「生まれ育った大好きな三島の街に恩返しができたら」と話す。
営業時間は、平日=18時~23時、土曜・日曜・祝日=11時~15時、18時~23時。水曜・木曜定休。