沼津市の沿岸部各所で1月7日早朝、蒸気霧(じょうきぎり)が観測された。
蒸気霧は北海道や東北地域でよく見られる光景で、海の温度と地上の空気の温度が15度以上の差があり、無風もしくは微風のときに発生するもの。別名「けあらし」と呼ばれる現象で、地元住民によると温暖な沼津地方で見られるのは珍しいという。
この日の最低気温は静岡管区気象台の発表によると、観測点のある近隣の三島で7時16分にマイナス2度を記録。海温は静岡県水産試験場の発表によると、9時のあわしまマリンパーク(沼津市内浦重寺)で15.0度を記録し、蒸気霧が発生する条件がそろった。
沼津港周辺では霧が立ち込め、大型水門「びゅうお」(沼津市千本)では幻想的な光景となった。蒸気霧は三津地域や戸田地域でも確認され、SNSなどで写真が投稿され、「雲だか霧だかわからない」というコメントもあった。
沼津港で蒸気霧を見に来た市内の40代男性は「昨日の夜は冷え込んでいて、寝るのも苦労したが、朝に窓を開けたら一面真っ白だった。急いで港に来たがこんな風景を見られて早起きしてよかった」と感想を話す。