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沼津の製パン店に地魚を使った新商品 若い世代に地魚の魅力発信

地魚を使ったバケットサンドを持つ鈴木さん(左)とスタッフ

地魚を使ったバケットサンドを持つ鈴木さん(左)とスタッフ

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 パンの製造・販売を手掛ける「はなぱん」(沼津市我入道浜町)が1月19日、新商品「メジナバケットサンド」「太刀魚バケットサンド」2種の販売を始めた。

太刀魚バケットサンド(550円)

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 2014(平成26)年創業の同店。店長の鈴木華子さんは「祖父が漁師で、父が漁業組合の会長という家庭で育った。小さいときから海と魚は近くにあり、地場の魚のことなら分かる」と話す。

 鈴木さんは高校卒業後、俳優を目指して日本映画学校俳優科に入学。同期にはバカリズムこと升野英知さんがおり、俳優になるために頑張ったが、母の死去に伴い中退し、沼津に帰ってきたという。

 「帰郷して沼津を拠点に俳優活動を続けていた時、働いていたパンカフェでパンを作る喜びを知った」と鈴木さん。

 その後、製パン専門学校を卒業。一から学び直し、沼津でイベント出店やパン教室講師などを経て、元総菜店の店舗を借り受け同店をオープンした。

 鈴木さんは「開店当初はカフェスペースを設け、地域交流の場所としてパンを提供していたが、本来作りたかったフランスパンなどは高齢者の評判がよくなく、柔らかい食パンなど要望に応えるまま作っていた」と話す。

 2020年からコロナ禍で客足が激減したという鈴木さんは「一度自分の事業を見直し、本当に食べてもらいたいパンの製造に集中した。それからはフランスパンなどのハード系のパンを作りながら、市内外から開店時に並ぶほどのファンを抱える人気店になった」と振り返る。

 新商品は、我入道で今が旬の魚をフライにしたシンプルなパン。魚のうま味を生かすため味付けはマスタードとソースのみ。太刀魚は小骨を取り除いていて、子どもや高齢者にも配慮している。

 鈴木さんは「甘いパンもいいが、子どもたちに小麦の風味がして砂糖を使わない堅いパンの存在を知ってほしい。我入道の名物として今後も魚を使ったバケットを開発し、地元の魅力を発信していきたい」と意気込む。

 価格は、「太刀魚バケットサンド」=550円、「メジナバケットサンド」=650円。営業時間は、火曜~土曜=10時~18時、日曜=10時~15時。月曜定休。

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