西伊豆でキャンプ場を運営するVillageinc（ビレッジインク＝下田市）が4月25日、同社が所有する2つのキャンプ場の予約受け付けを始めた。

　同社は「AQUAVillage（アクアビレッジ）」「RenVillage（レンビレッジ）」の2つのキャンプ場を運営。それぞれ「大人の冒険（Ren）」「大人の秘密基地（AQUA）」とコンセプトを掲げ、1日1組限定のキャンプを提供する。両施設とも漁港から漁船で向かうなど、プライベートキャンプ場の演出も人気の一因となっている。

25日からの受け付け分は6月～8月のもので、予約開始早々に休日の枠は全て埋まるほどの人気だ。スタッフの牧野光太さんは「週末の予約はすぐに埋まってしまい、夏休み期間の平日もほとんど満席。とてもうれしい」とほほ笑む。

　同社の橋村和徳社長はテレビ局やIT企業の役員を経験し、2011年に本格的に事業を開始。事業を始めたきっかけについて、「個人で借り受けたこの場所で、趣味として年に何度かキャンプをしていた。キャンプを通して本音を話せる交流ができることがあり、社員研修の場所としてキャンプ場の運営を行っていこうと思ったのがきっかけ」と振り返る。

　さらに、「時間に制限なく、大いに遊べる」というサービスを提供するために1日1組限定にこだわり、当日入れ替えのない完全1泊2日の制度を実施。「場所を貸すだけでなく、適度な距離を保ちながらサービスを展開していくのに、現在の1組がちょうどいい。4人くらいで遊びに来る人もいれば、100人単位でパーティーもすることがある。最近ではウエディングの要望などもある」という。

　今後については、「その場所が本来持っている特徴を生かしたサービスを行いたいと思う。伊豆だけでなく、地域と一体になれる事業を展開していき地域資産の有効活用を目指していきたい」と展望を話す。