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沼津で「ぬまづ昔ばなし」再編 地元の昔話を絵物語で後世へ

「天狗のすもう」の舞台の八幡神社で「ぬまづ昔ばなし」を手に持つ編集部のメンバー

「天狗のすもう」の舞台の八幡神社で「ぬまづ昔ばなし」を手に持つ編集部のメンバー

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 絵物語「ぬまづ昔ばなし」第1巻「天狗(てんぐ)のすもう」が8月29日、出版された。

絵物語 ぬまづ昔ばなし「天狗のすもう」

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 1974(昭和49)年と1982(昭和57)年にぬまづ社会科研究会が発行した「ぬまづ昔ばなし」を再編したもので、挿絵が多い絵物語の形式に仕上げた。

 「天狗のすもう」は、相撲が好きすぎて悪事を働く天狗を、八幡神社(沼津市市場町)の神様がこらしめたという沼津に伝わる昔話。沼津市在住のアーティストのマツナガマサエさんが作・絵を担当し、市内の学校司書が校正した。同昔話の舞台になった八幡神社や、同地区の紹介ページも盛り込んだ。

 発行元の「e-monogatari(エモノガタリ)」編集長の渡辺純さんは「小学校時代の担任の先生が、ぬまづ社会科研究会に所属していてこの昔話を出版した。この本を再編し、地域の魅力を未来につないでいきたいと10年ほど前から考えていた」と話す。

 マツナガさんは「天狗というと格好良く強いイメージだが、同作に登場する天狗はか弱く、どこか憎めないチャーミングさを表現した。市場八幡神社の神様の誉田別命(ほんだわけのみこと)は人間を感じさせない、神々しい美しさをイメージして描いた。再編するに当たり、地域の昔話を語り継いできた人たちの思いを聞くことができたことも幸せ」と話す。

 e-monogatari代表の青木一さんは「ぬまづ昔ばなしを読むことで、地元に興味を持ち、沼津の歴史を深く学ぶきっかけになれば。この本を残し、バトンをつないでいきたい」と話す。

 1500部発行。市内の公立小中学校の図書館、沼津市立図書館、市内の各地区センター図書館に配架するほか、ウェブサイトで無料公開する。

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