イベント「しずおか文豪さんぽ」が9月17日から、沼津市芹沢光治良記念館(沼津市我入道)と長泉町井上靖文学館(長泉町東野)で始まった。
作家・芹沢光治良と井上靖ゆかりの地でスタンプラリーや企画展、ノベルウオーキングを行う同イベント。
期間中、小説の一節に伊豆市在住の紙切り作家・水口千令さんの切り絵を添えたスタンプを、芹沢光治良記念館、井上靖文学館、沼津観光協会(沼津市大手町)、ながいずみ観光交流協会(長泉町下土狩)の4カ所に設置。各施設で配布する文庫本カバーにスタンプを押し、オリジナルブックカバーを作ることができる。
会場では、芹沢光治良記念館の企画展「芹沢光治良と井上靖」は芹沢光治良と井上靖の写真や、井上靖が芹沢光治良に送った手紙、沼津が舞台になった作品などを展示する。井上靖文学館の企画展「旅する文学~長泉町~」は、芹沢光治良が井上靖に送った書簡や絵はがき、芹沢光治良が書いた井上靖文学館開館式祝辞の複製などを展示する。
10月23日は2作家ゆかりの地を巡るノベルウオーキングを開催する。2コースを用意し、学芸員がガイドする。「芹沢光治良生誕地やゆかりのスポットを歩きましょう!」は、芹沢光治良の生誕地の我入道や生家のあった場所、2人が卒業した沼津中学校があった現・沼津市民文化センターなどを巡る。「知られざる長泉と井上靖の関連スポットをめぐりましょう!」は、井上作品にも登場し、伊豆の玄関口として夏目漱石や川端康成も利用した記録が残る旧三島駅(現下土狩駅)や「夏草冬濤(なつぐさふゆなみ)」に登場する書店、「しろばんば」に登場した菓子店の子息の店などを巡る。
芹沢光治良記念館の剱持直樹さんは「沼津や長泉にゆかりがある2人の作家の交流について、企画展やウオーキングを通して知ってもらえたら」と話す。
井上靖文学館の徳山加陽さんは「今回展示している書簡や絵はがきのうち3点は初公開。読書の秋に地元ゆかりの作家の作品に触れ、散歩しながら地元を再発見してほしい」と話す。
「芹沢光治良生誕地やゆかりのスポットを歩きましょう!」は参加費100円、「知られざる長泉と井上靖の関連スポットをめぐりましょう!」は参加費1,000円。芹沢光治良記念館の開館時間は9時~16時30分。入館料は、大人=100円、中学生以下=50円、市内小中学生無料。月曜休館。井上靖文学館の開館時間は10時~17時。入館料は、大人=200円、高校生以下、町内在住在勤者無料。水曜休館。11月29日まで。