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沼津で「深海葬」事業始まる 天然素材の骨つぼで深海2000メートルに埋葬

(右から)「モンディアル」代表の小泉さん、骨つぼの型と台を制作する「村松工商」の村松さん、デザイナーの平井さん、原さん

(右から)「モンディアル」代表の小泉さん、骨つぼの型と台を制作する「村松工商」の村松さん、デザイナーの平井さん、原さん

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 駿河湾の海底に遺骨を埋葬するサービス事業「深海葬」が11月9日、駿河湾沖で始まった。

クリオネ型骨つぼ「クリオール」

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 遺骨を2ミリ以下のパウダー状にし、沖縄県産の泥岩「クチャ」で作ったクリオネ型の骨つぼ「クリオール」に納め、沼津市静浦港からクルーザーで出港。港から約40分の駿河湾沖の海底2000メートルにクリオールを沈める。クリオールはゆっくりと回転しながら海に沈み、約1週間で海水に溶けるという。

 埋葬前にはクルーザー上でセレモニーを行い、埋葬した場所を特定する「深海埋葬証明書」を発行する。「Google Earth」を使った位置情報でオリジナルのデジタル墓標を示すことができ、パソコンやスマートフォンから墓参りをすることができる。オリジナルの墓標には、故人の写真が表示される。来年春には故人のアバターと会話できるサービスも予定する。

 同サービスを手がける「モンディアル」(東京都)社長で沼津市出身のデザイナー小泉賢司さんは「クリオールを海に沈めると横に沈んでしまったり、途中で破損してしまったりして、何度も試作を繰り返し開発に約3年を要した。デザイン、骨つぼ製作、骨つぼの型と台の製作、葬儀社、深海葬など全て県東部で担当する。海洋散骨は漂うが沈まず、場所を特定することができないが、深海葬はGoogleマップのピンで故人がここに確かに眠っているという場所が分かる」と話す。

 「沼津は温暖で富士山が見え、日本一深い駿河湾があり海がきれい。自分が最後にかえる場所が海だとしたら、海洋ごみ問題も自分ごとになると思う。深海葬を通じて沼津の魅力を全国に、世界に発信していけたら」とも。

 利用料金は109万7,800円。(クリオール骨つぼ、遺骨のパウダー処理、デジタル墓標、クルーザーチャーター、献花用花代含む)。

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