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三島の「cafe tocco」が閉店 10年間の営業に幕

「cafe tocco」店主の村瀬さん

「cafe tocco」店主の村瀬さん

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 「cafe tocco(トッコ)」が3月31日、閉店し10年間の営業に幕を下ろした。

閉店前日の「cafe tocco」店内(関連写真4枚)

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 2014(平成26)年10月、沼津市大岡にオープンした同店。2019年10月に三島広小路町に移転し、2021年5月には隣接する場所でソフトクリームスタンド「milk bar tocco」をオープンした。「レモンヌードル」や「バターシフォンケーキ」、クレープなどを提供。メルヘンチックな家具や装飾が女性客の人気を集めた。

 閉店の発表は今年1月、SNSで行った。連日多くの来店客が閉店を惜しんで訪れ、最終日の3月31日と前日の30日は18席の同店にそれぞれ約70人の客が訪れた。

 店主の村瀬知子さんは「大好きな家具や雑貨を詰め込んだお気に入りの空間で、来てくれた人がわくわくときめくような場所を作りたいという思いでオープンした。沼津での営業中に夜の時間帯の営業をしたいと思い、駅の近くの物件を探していたところ、通っていた三島広小路駅近くのバーが閉店すると知り、その場所に移転した。移転後すぐ新型コロナウイルスの影響でバーのような営業形態ではなくカフェとしての営業になったが、皆さんのおかげでこれまで営業を続けることができた」と振り返る。

 「2年前に結婚し、家族との時間に重きを置きたいと思うようになった事が閉店を決意した大きなきっかけ。プレゼントを持って来てくれたり、思い出を話してくれたりと、店を閉めると決めなければお客さんたちがどのような思いでこの店を利用してくれていたのか、最後に知る事ができた。toccoで過ごした時間を皆さんの思い出の1ページとして刻んでもらえたことがうれしい」と話す。

 長泉町から訪れたという杉山夢奈さんは「ずっと来たかったがなかなか来ることができず、最後にやっと来ることができた。シフォンケーキがとてもおいしかった。他ではなかなか味わえない凝った店内空間がすてきだった」と話す。

 村瀬さんは「料理やお菓子を作るのが好きなので、今後はお店を持たず、毎日ではなくのんびりしたペースで自由に、導かれた場所で気ままにクレープやバターシフォンケーキ、ヌードルなどを提供していきたい。空間を作るのが好きなので、インテリアデザインなどにも時間を費やしていきたい。新たな道や可能性を見つけていけたら」と話す。

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