三島の「高木農園」(三島市三ツ谷新田)で現在、春の七草の収穫作業がピークを迎えている。
新年に、一年の無病息災をや招福を願う風物詩「七草がゆ」。同園では例年並みの19万パックを出荷するという。
25日からは同園の約2000平方メートルのビニールハウスで、障害者就労継続支援事業所・NPO法人「にじのかけ橋」(平田)の利用者やスタッフ約40人が「春の七草」の一つ「スズシロ(大根)」の収穫を手伝った。収穫作業やスズシロの葉やひげ根の切り落とし、検品などを行った。
農福連携の一環として、5年前から同園の手伝いをしている同NPO。
鈴木涼太副理事長は「これまでは年末に大学生などが地元に帰省した際に短期アルバイトとして収穫の手伝いをしていたが、コロナ禍で大学生が帰省しなくなり人材不足になっていたことから連携がスタートした。他の野菜と違って七草はとてもデリケート。スズシロの白い部分を手で触ってしまうと変色してしまう。立ちっぱなしの作業で大変な面もあるが、今では毎年恒例となり、この作業を楽しみにしている利用者たちも多い」と話す。
参加した宮本学さんは「毎年参加している。大変さより楽しい気持ちの方が大きい。七草をきれいにカットしたり、見栄えを良くしたりできるよう集中して作業を行っている。新年の給食では、自分たちが収穫した七草を使った七草がゆが提供される」と話す。
同NPOは27日まで作業を手伝う。「春の七草」は30日にパック詰めを行い、県内や東海エリアのスーパーなどに出荷される。