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箱根西麓地域で特産の「三島馬鈴薯」収穫ピーク 梅雨の晴れ間狙い手掘りで収穫

手掘りで収穫する三島馬鈴薯

手掘りで収穫する三島馬鈴薯

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 箱根西麓地域で現在、特産の「三島馬鈴薯(みしまばれいしょ)」が収穫のピークを迎えている。

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 赤土と富士山の火山灰からなる豊かな土壌と傾斜により太陽光が豊富に当たるため、良質な大根やニンジンなどが収穫される箱根西麓地域。

 同地域で5代続く専業農家の宮沢静雄さんは「良質で水はけのよい土地柄で、昔からゴボウやニンジンなど根菜を中心に栽培していた。ジャガイモは50年ほど前から作られるようになった」と話す。

 静雄さんの孫の宮沢竜司さんは「三島馬鈴薯は梅雨の晴れ間を縫って収穫するため、収穫のタイミングが難しい。農耕地が斜面で面積が狭いため、機械の収穫が難しく、手掘りで行うことがほとんど。その結果傷の少ない状態のいい馬鈴薯が掘り出される」と話す。

 手掘りで収穫した三島馬鈴薯は、屋内用のほうきで丁寧に土を払った後、大きさや等級を選別し、1週間~2週間、暗い倉庫の中で乾燥する風乾作業を行う。JA三島函南の職員によると、三島馬鈴薯は、通常の馬鈴薯に比べ3割~5割の高値で取引され、都心のホテルや料亭に卸されるという。

 竜司さんは「自分が手塩にかけ大事に育てたジャガイモが『日本一顔のきれいなジャガイモ』と褒められるのはとてもうれしい。現在は、農業従事者の高齢化に伴う作業軽減化などが目の前の課題。より多くの人に三島馬鈴薯を届けるにはどうすればよいか、若手のみんなで考えている」と話す。

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