三嶋大社を中心に8月15~17日、恒例の「夏祭り」が開催された。
神社が建立された時代から行われているとのいわれがあり、上代の時代にさかのぼる歴史を持つ同祭。同市最大のイベントとして位置付けられており、例年8月15日から3日間行われている。
祭りのメインは、巨大な山車(だし)に乗り行われる三島ばやしの「シャギリ(しゃぎり)の競り合い」。同神社の前には、その年の当番町の山車が鳥居前に集まり、4月ごろから練習を重ねた成果を競い合う。
最終日の17日には、三島農兵節を踊るパレードが行われた。「農兵節」は江戸時代、同地を治めていた代官・江川太郎左衛門英龍が諸外国からの防衛を目的に地元農民を兵に仕立てた「農兵」の組織形態と、東海道筋で流行していた「ノーエ節」を昭和初期に融合し、現在の形となった民謡をベースの踊り。三島では古くから受け継がれている。
今年は農兵節を踊るグループの中に、11月に全国順次ロードショーを行う映画「惑う Aftter the Rain」のキャストやスタッフらも参加。同作品の林弘樹監督のほか、同映画で石川いずみ役を演じた佐藤仁美さん、木部徹役の小林且弥さん、石川かえで役の中西美帆さんらが農兵節パレードに加わり、地元の製作メンバーら約50人と一緒に映画のPRを行った。
パレードでは中西さんが先頭で農兵節を披露し、集まった観客に笑顔で応え、佐藤さんと小林さんは人力車に乗り、笑顔で手を振って声援に応えた。
イベントに参加した男性は「昨年もメンバーで参加しようと思ったが、突然の雨で中止になり、今回は1年ぶりの開催となり、とても嬉しかった。この11月から全国の映画館で見られるようになる。このイベントや映画をきっかけに、三島の魅力をもっと知ってもらえれば」と話す。。