伊豆市・土肥地区で8月1日、映画祭「伊豆映画祭in土肥劇場」が開幕された。
映画監督の瀬戸慎吾さんを含む2人が中心となって毎年行っている同映画祭は今年で3年目。
会場は、瀬戸さんが助監督として携わった吉本ばななさん原作の映画「海のふた」で舞台となった、築80年以上の古民家。映画祭は1階の居間部分の約16畳にスクリーンを張り、座椅子やパイプ椅子で席を作った「お座敷映画館」で展開する。
上映作品は、昨年話題になった「この世界の片隅に」や、「湯をわかすほどの熱い愛」のほか、「バットオンリーラブ」や瀬戸さんの監督作品で土肥を舞台にした「軽やかに地平を超えていけ」など12本を上映する。
加えて今年は31本の公募作品の映画を上映する企画や、演劇イベント、落語会、は映画監督や俳優、関係者らのトークショーも行う。瀬戸さんは「映画祭は31日まで開催する。おそらく日本の映画祭では最も長い映画祭だと思う」と話す。
上映初日を記念して、長さ108センチのレッドカーペットを用意。瀬戸さんは理由について「近隣で手に入るのがこれしかなかった、というのが本音だが、日本一長い映画祭を、日本で最も短いレッドカーペットで飾るというのも面白い」と話す。
瀬戸さんは「時には原作者や俳優、監督がひょっこり現れて、一杯飲みながら映画を見る機会に恵まれるのもこの映画祭の醍醐(だいご)味。町に映画館がある楽しみをこの夏だけでも、ぜひ味わってほしい」と話す。
8月6日は拡大上映として、修善寺の「生きいきプラザ」(伊豆市小立野)で「この世界の片隅に」などを上映する予定。