熱海市にある今宮神社(熱海市桜町)で12月27日、温浴施設「頼朝の湯」がお披露目された。
同神社はおよそ1700年の歴史がある神社で、源頼朝が殺害されかけて逃げ逃れ、同地で腰を掛けた場所から水が湧き出て、頼朝の喉を潤したという「源頼朝の一杯水」という伝承が伝わることでも知られる。
熱海の住宅街の中心に位置し、観光客よりも地元住人の参拝客が多いのが特徴の同神社。宮司の泉明寺みずほさんは「神社境内から温泉の源泉があり、通常は住宅に温泉を供給しているが、総代みんなが神社の活性化と参拝客のくつろぎを目的として提案してくれた」ときっかけを話す。
足湯に使われている場所は、かつて「えびす池」と呼ばれたスペースで、池の中央には同神社が祭っているえびす像が立っている。
源泉から出る温泉はおよそ50度。「温かいお湯でくつろいでもらうだけでなく、えびす様のご利益も受けてほしい」(泉明寺さん)とも。地域に住む氏子たちが交代で清掃を行い、いつでも足湯に気持ちよく入ってもらえるよう配慮している。
今後はメンテナンスを考え、神社のイベント時には足湯を用意する予定で、泉明寺さんは「今後も地域の人が集まる神社づくりをしていきたい」と話す。
足湯は1月6日まで提供する予定。