「ドットツリー修善寺」(伊豆市修善寺)で5月15日から写真展「NOWHERE IN EUROPE」が開催されている。
カメラマンの武智一雄さんが今年の3月に行った撮影旅行で撮影した作品45点を展示する同展。テーマは、フランスの移住民族「ロマ」。
武智さんが撮影したフランスでは、「ロマ」の古くは幌馬車で生活していたが、現在はトレーラーハウスやキャンピングカーで生活しているという。
武智さんは今回の撮影旅行について、「自分から作品を作る写真家とは異なり、カメラマンとして顧客のニーズに合わせた写真を撮影することがメイン。今回のように写真展を行うことで、写真の幅を広げ、今後の撮影する価値を高め、顧客価値を高めるために作品動を行った」と話す。
武智さんの写真展はストーリー仕立てにしており、フランスに入国して見た集団収容所からロマ人との交流、撮影まで写真と文章で表現。暮らしや生活を切り取っている。
武智さんは「大人は差別に対する干渉などを恐れ、顔を隠したり撮影を拒否したりするが、子どもたちは至って純粋。学校に行かない子どもや就職しない人もいたが、どの人も幸福そうに感じた」と話す。
今回の写真撮影を通して「金銭の有無や資産の大きさなど、目に見えるもので幸福や不幸と考えがちだが、ロマには独自の幸福感があると感じた。ロマを写した写真を見て、多様化していく幸福感を考えるきっかけになってもらえれば」とも。
写真展に訪れた、伊豆市在住の齋涼太朗さんは「自分も昨年パリに行ったが、このような人種がいて生活していることが知らなかった。多くの価値観や幸福があることを知った」と話す。
開催時間は11時~17時。入場無料。5月20日まで。