酪農王国オラッチェ(田方郡丹那)を中心に活動する団体「函南めぐり野菜ラボ」は6月30日、オリジナルの野菜レシピの提供を開始する。
函南町丹那地区では、数年前から同地で飼育するウシを利用した牛ふんたい肥の研究開発を行い、「緩衝力」というをたい肥を開発。
同商品についてオラッチェの井口直哉さんは「たい肥を使い、食物を育成し、またたい肥になっていく循環型の生産を考えたのがきっかけ。同飼料を使うことによって、農薬の使用量を半減することもでき、野菜自体にもうま味が増すことができる」と話す。
函南めぐり野菜ラボは今年6月に発足した団体。目的は同野菜の利用向上とPRで、会員は町内に在住する女性たち3人が中心となって結成した。
メンバー同士で同地で農業を営み、自身も野菜ソムリエの資格を持つKaoriさんは、町内の主婦ら3人で「函南めぐり野菜ラボ」を今年4月に発足した。同会はめぐり野菜の普及と利用促進を目的としたもので、ターゲットを同地周辺に在住する主婦を中心に設定している。
今回のレシピ作成についてKaoriさんは「今回栽培しているめぐり野菜は、通常の野菜だけでなく西洋野菜なども栽培していて、同じナスでも特徴が異なるものがある。その特徴ある野菜を簡単に、かつおいしく食べてもらうためにレシピを作ろうと考えた」と話す。
レシピは、簡単に作ることができ、家族との夕食に合う献立に設定。さらに余った場合には弁当に使えるよう、冷えてもおいしい献立を考えたという。今回のレシピはナスなど夏野菜を中心とした5品のレシピ。主婦層が手に取って使いやすくするため、手書き風のデザインにもこだわった。
今回のデザインを担当し、栄養士の資格を持つ渡辺智絵美さんは「主婦だけでなく、多くの人が興味を持って野菜に触れるきっかけになれば」と話す。今後については「丹那の地ビールに合って、健康的なレシピを発信していきたい」と話す。
Kaoriさんは「今後はレシピだけでなく、野菜の魅力を活かしたスープや調味料などの商品開発や、レシピの実演なども各地で行っていきたい。野菜の魅力をもっと多くの人に伝えていければ」と話す。
レシピは酪農王国オラッチェや、道の駅ゲートウェイ函南(同塚本)で配布される予定。