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沼津の商店街で「リノベーションスクール」プレゼン発表会

プレゼンを行う参加者たち

プレゼンを行う参加者たち

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 新仲見商店街(沼津市大手町)で2月9日、「沼津リノベーションスクール」公開プレゼンテーションが行われた。

前日まで議論を重ねる参加者たち

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 沼津市内に点在する遊休資産の活用を題材に、各ユニットに分かれ3日間で再生プランを構築し、発表する沼津リノベーションスクールは今年で5回目。これまで43件の新しい提案が行われ、うちいくつかは実際に運営・運用が行われている。

 今年は従来の不動産物件を対象としたものと異なり、ソフト面からの町のリノベーションを考えた。同事業を担当する沼津市職員の渡邊和之さんによると、ソフト面に絞ったリノベーションスクールは全国初の試みという。

 今回は、既存事業の魅力を引き出す「リブランディング」、町の活性化を目指し定期的に行う「マーケット」、地域情報に特化した「メディア」の3つのユニットに分かれてワークショップを行った。スクールには、学生や主婦、個人事業主や会社員などが3日で計25時間にわたる話し合いを行い、発表した。

 プレゼンテーションでは、それぞれの考えた再生案を発表した。リブランディングユニットは、沼津で長く乾物店を約140年営んでいる福島屋(同魚町)をリブランディング、マーケットユニットは、狩野川周辺に市内の店舗を徹底的に応援しながら出店を促すイベント「偏愛沼津」を提案した。メディアユニットは、住んでいる町が楽しくなるメディア「沼津つーしん(ぬまつー)」を提案。プレゼン発表ではテストサイトを公開した。

 リブランディングユニットに参加した、沼津市在住で映像ディレクターの三間希子さんは「とても刺激的な3日間だった。従来のリノベーションスクールは徹夜が当たり前と聞いていたが、今回は制限時間内を設けて参加をしたところ、自身と同じ主婦も多く、幅広い提案がきた」と振り返る。

 市内在住の40代男性は「どのユニットも普段の企画と異なる、自分ごとのような責任感を持ちつつ、町の良さを十分に引き出すいい企画だった。今後もこのような活動が続くと地域の元気が生まれる予感がした」と話す。

 渡邊さんは「4年ハード面でのリノベーションを続けたことによって流れができた。取り組みを持続していくため、今後は人を育てるソフト面の強化を行っていきたい」と意欲を見せる。

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