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沼津工高で「あした葉グループ」望月社長講演会 「父との約束が原動力」

講演会の様子

講演会の様子

 沼津工業高校(沼津市下香貫)で7月14日、「あした葉グループ」の望月大樹社長による講演会が開かれた。

「本当の失敗は、やりたいことがあったのにやらないことだと思う」と話す望月社長 = 沼津工高で「あした葉グループ」望月社長講演会 「挑戦の先には成功か成長しかない」とエール

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 対象は全校生徒491人。同校卒業生でもある望月さんが、自身の半生や経営者として経験した数々の挫折、夢への向き合い方について語り、生徒たちへ「挑戦することの大切さ」を伝えた。

 望月さんは高校時代、Jリーガーを目指してサッカーに打ち込んだものの夢はかなわず、卒業後は大手企業へ就職。当時は賞与が5カ月分支給される安定した職場だったが退職し、スノーボードのプロを目指して長野県へ移住。競技に打ち込む日々を送った。

 22歳で父親が営む飲食店を継ぎ、8年間修業を重ねた後、30歳で「鉄板!あした葉」1号店をオープンした。しかし、飲食店経営の経験はなく、売り上げは次第に減少。父親の店も閉店を余儀なくされた。
 「一番つらかったのは父親の店を閉店したこと。『息子が継いだから店が駄目になった』と思われているのではないかと周囲の目が怖かった」と当時を振り返る。

 その後、父親と「もう一度、新たに店を出してリベンジする」と約束。その約束が苦しい時期を乗り越える原動力になったという。「モチベーションは父親との約束だった。うまくいかない経験を乗り越えられたのは、その約束があったから」と話した。

 東日本大震災後に計画停電があり、コロナ禍では売り上げがゼロの日も続いた。「5年前の3月28日、志村けんさんが亡くなったニュースで店の予約が全部キャンセルになり、誰も人が外を歩いていない、車も走っていない、街が死んだというのはこういう状態なんだと思った」と振り返り、それでも「ここで諦めたら父親との約束を果たせない」と、コロナ禍での仲見世商店街への出店。その後、10店舗を展開し、現在は13店舗を展開するまでになった。

 一方で、韓国食材店「チャンマート」の閉店や海外2店舗の撤退など、順風満帆ではなかったことも紹介。「店を閉めるにも大きなお金がかかる。いいことばかりではない。それでも、挑戦の先には成功か成長しかない。本当の失敗は、やりたいことがあったのに挑戦しないこと」と力を込めた。

 生徒からは「やりたいことが見つからない」「夢はいつできたのか」「飲食業を続けられた理由」「人を採用するときに重視すること」など多くの質問が寄せられた。
 望月さんは「高校3年生の時は自分もやりたいことがなかった。だから条件だけで就職先を選んだ。でも、目の前のことを一生懸命やっていたら、本当にやりたいことが見つかった。置かれた場所でどれだけ花を咲かせられるかが大切」と話した。

 採用面接では「自分は『ついている』と思うか『ついていない』と思うか」を必ず質問すると紹介。「『ついている』と答える人は嫌な出来事も経験として受け止め、感謝できる人。『ついていない』と答える人は環境や他人のせいにしがち」と話し、「感謝できる人は社会で必要とされる」と呼びかけた。AIや機械化が進む時代については、「機械が『ありがとうございます』と言っても心は動かない。笑顔で伝える『ありがとう』には人にしかない価値がある」と、人と人とのコミュニケーションの重要性を強調した。

 機械科3年の榊原煌太さんは「期末テストの結果が前回の中間テストより悪く落ち込んでいたが、今日の話を聞いて、この失敗も次につながると思えた。自動車整備士になる夢に向かって頑張りたい」、佐竹紅麗さんは「最初は飲食業の話だから自分には関係ないと思っていたが、望月さんがどんな経験を重ねてきたかを知り、とても引き込まれた。やりたいことをかなえる叶えるため、欲しいものを買うためにも、周りの人との出会いや感謝を大切にしていきたいと思った」と、それぞれ話していた。

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