新仲見世商店街(沼津市大手町)で1月26日、街路灯の点灯式が行われた。
同商店街は1969(昭和44)年のアーケード建設をきっかけに誕生。幅約8メートル、長さ約90メートルで現在は、呉服店や洋品店、喫茶店・中古レコード店など22店が軒を連ねる。
2012(平成24)年ごろからアーケードの老朽化が目立ちはじめ、修繕の話題が出たが工事費用などの問題で一度は断念。その後2018(平成30)年に屋根材や照明の落下があり、再度議題に挙がり、2019(平成31)年4月に同商店街組合の総会で撤去の決議がされた。
工事は昨年6月22日にアーケード解体が始まり、同商店街会長の井草雅彦さんは「ひっそりと無くなっているいくのではなく、プロセスを知ってもらいたい」と「#100日後位に無くなるアーケード屋根」のタイトルでアーケード撤去の様子を記録しSNSで発信している。撤去は予定より時間がかかり、161日目の2020年10月20日の夜に完了した。
アーケードと共に照明も撤去されたため、屋根を支えていた支柱に14基のLED街路灯を設置。式典後、カウントダウンとともに街路灯が点灯された。
今後は同商店街の情報を発信するユーチューブチャンネル「SHIN NAKAチャンネル」の開設や、Wi-Fiの整備、サークルベンチなどの設置を予定。事業費の一部はクラウドファンディングでの調達を予定しているという。
井草さんは「アーケード撤去は修繕ではなく未来に向けた投資。今日新たな光がともった。買い物するだけの場からもう一歩進んだ、自然と人が集まる心地よい公共空間を作るための第一歩。次世代にこれからの景色を残していきたい」とこれからの商店街について話す。