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沼津にシェアスペース 新しい交流が生まれる場を提供

「多くの人との関係性をつくりたい」と話す永田さん

「多くの人との関係性をつくりたい」と話す永田さん

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 コワーキングスペース&シェアオフィス「シンマチ」(沼津市新町)が3月20日、オープンする。

シンマチの1階部分

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 同施設は築80年以上の木造2階建ての住居を2020年12月からリノベーションして完成。12人分のフリースペースと2つの会議室、キッチンがある。戦前の建物の良さを生かすため、柱やはりなどは残し、解体した床材などは内装に再利用している。

 代表の永田光司さんは沼津市出身。山形の東北芸術工科大学で建築を学んだ。大学院卒業後、地元沼津に戻りフリーランスで家や店舗などの家具製作や内装を行っている。これまでにゲストハウス「タゴール」(沼津市戸田)の内装や、木製モバイル屋台「タイニースタンド」の製作に携わっている。

 永田さんは「学生時代、有名建築家が設計した空間が誰にも使われていない事実を知って違和感を覚えた。自分は施主、オーナー、近隣住民みんなで作り上げていく、もっと現場寄りのものを作りたいと感じた」という。同施設はおよそ2カ月かけ、自身や仲間の協力でリノベーションを行った。

 施設名の「シンマチ」は、住所の新町(しんちょう)から取った。永田さんは「『しんちょう』の響きより『しんまち』の響きがしっくりきた。カタカナ表記で分かりやすくした。市内で暮らす複業をしている人やオフィスが自宅などの個人事業主、これから起業する人などの新しい交流が生まれ、街が良くなっていく新しい拠点にしたい」と話す。

 永田さんは「おしゃれな場所に1人で行けない性格だが、自分が関わった場所なら入れるので、沼津の居場所を多くの人と関係しながら作っていきたい。建築は暮らしに直結しているが、衣食住の中で『住』はまだまだ弱いと感じている。みんなと連携しながら一緒に住空間を作っていけばエリアの魅力がさらに高まり、まち自体も面白くなっていくと思う」と笑みを見せる。

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