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沼津蒸留所、廃棄予定のクラフトビールをジンに 香りを生かし、クラフトビールファンに

できあがったセットを持つ小笹さんと永田さん

できあがったセットを持つ小笹さんと永田さん

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 沼津蒸留所(沼津市上土町)が3月21日、クラフトジン「レイジーマスターシリーズ ホーリーホック トニックウォーターセット」を発売した。

ジンセットの内容物

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 同蒸留所は2020年9月29日にオープンした県内唯一のクラフトジンの製造を行う蒸留所。同年11月28日にファーストバッチ(初仕込み)の「レイジーマスターシリーズ シルキーシトラス」の販売を始め、これまでに200ミリ瓶およそ1000本を製造している。

 今回製造したジンは、事業停止し破産申請の準備に入った「ベック」が運営するクラフトビール醸造所「アオイブリューイング」(静岡市葵区)で廃棄予定だったクラフトビール2種を原料に使用。

アオイブリューイング事業停止の情報を聞いた沼津蒸留所の小笹智靖さんと永田暢彦さんが800リットルのクラフトビールを買い取った。今後使う予定だった柚子(ユズ)ピールと掛川茶も引き受け、ジンの香り付けに使った。

 3月10日にビールが到着。3月11日から12日にかけて蒸留を行った。アルコール度数5%のビールを蒸留し、アルコール度数42%のジン約50リットルが完成した。

 永田さんは「商品名の『ホーリーホック』は植物のアオイの意味。アオイブリューイングのロゴマークには徳川家の家紋『葵』が使われていることから名付けた」と話す。

 小笹さんは「ユズとお茶の香りが残り、今までとは違う味わいに仕上がった。惜しまれながらもこのような流れになってしまったアオイビールのファンはかなりいる。第一に、その方たちに届けられたら」と話す。

 200ミリリットルのジン1本とトニックウオーター2本が入ったセットで、価格は3,800円。ウェブストア限定で250セット。1人2セットまで購入できる。

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