食べる 学ぶ・知る

西伊豆のかつお節製造業が見学再開 「安全を重視し伝統伝える」スタイルに

潮かつおを持つ芹沢さんと、かつお節を持つスタッフの鈴木さん

潮かつおを持つ芹沢さんと、かつお節を持つスタッフの鈴木さん

  • 74

  •  

 かつお節の見学イベント「Slow Food- 世界で唯一 “潮かつお”と“鰹(かつお)節”作りを学び味わう」が6月27日、西伊豆の「カネサ鰹節商店」(西伊豆町田子)で行われる。主催はスローフード富士山。

かつお節を製造する工程の一つ

[広告]

 カネサ鰹節商店は、1882(明治15)年創業の潮かつおやかつお節を製造する会社で、現在は国内のみならず海外からの注文がある。

 潮かつおの歴史は古く、西伊豆地方では平安京時代に税として納められていた文献もあるほど。同社の副代表で5代目になる芹沢安久さんは「かつお節の歴史も350年ほど。カツオを使った調味料としては最も古い種類だ」と話す。

 同店では潮かつおやかつお節の良さを知ってもらうために以前から工場見学を行っていた。歴史の古い潮かつおに興味を持つ人は県内だけでなく全国から見学にやって来て、海外のシェフなども工場に訪れるほどの人気企画だった。

 しかし昨年から続く新型コロナウイルス感染症の影響で、同店の工場見学も中止となった。芹沢さんは「以前はバスで海外の観光客に説明をしてきたが、コロナ禍の影響で全く来なくなった」と残念そうな表情で話す。

 今回再開する見学会は、感染防止対策を講じて行う。参加前の検温を実施し、1回の説明会も時間・参加人数をコンパクトにする予定。潮かつおとかつお節の説明のほか、かつお節から取っただしの試食も行う。

 芹沢さんは「感染対策を行った上で、安心してツアーを行う。コロナ対策だけでなく、常に時代の変化に対応した見学会を実施していき、文化の歴史やストーリーを絶やさず継続していきたい」と参加を呼び掛ける。

 参加費は大人=3,000円、高校生以下=2,600円。申し込みはインターネットで受け付ける。締め切りは6月25日10時。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース