7月の大雨の影響で崩落した黄瀬川大橋(沼津市大岡)仮橋の設置工事が8月27日、始まった。
同橋は1953(昭和28)年に旧国道1号の橋として供用を開始。国道1号は、バイパスの開通後に名称が県道280号線になった。清水町長沢と沼津市大岡を結び、重要なライフラインとして機能していた。
しかし7月1日から降り続いた大雨の影響で3日、橋を支える橋脚が沈下。橋は折れ曲がってからは通行止めとなり、多くの住民らが迂回路の利用などを余儀なくされた。橋の周辺にある店舗も来客が減り苦戦を強いられた。
仮橋は7.5トン以上の大型車の通行を禁止するなど制限はあるものの、市民の大事な生活動線がおよそ2カ月ぶりに復活する。
26日午後には、沼津から清水町方向の1車線がクレーン車で持ち上げられ、橋が架かった。所要時間は1時間ほどで、逆向きの1車線は27日未明に通行止めの規制を行い作業するという。
橋の付近で彫金工房を営む河合隆男さんは「交通の遮断で、来店客が10分の1に減少し、人影が減り寂しい思いをした。今は仮の橋だが、これで多くの市民が往来できるようになる」と橋の再開にほっとした表情を見せていた。
仮橋が通れるようになるのは31日13時の予定。本格的な橋の復旧には数年掛かる見込み。