女優で「いずのくに大使」を務める大塚良重さんが3月26日、韮山時代劇場(伊豆の国市四日町)で朗読劇「八重姫哀歌」を上演した。
伊豆の国市出身・在住の大塚さんは、1978(昭和53)年にドラマ「夫婦ようそろ」でデビューして以来、テレビドラマを中心に数多く出演している。これまでに時代劇「水戸黄門」「大岡越前」「暴れん坊将軍」「必殺仕事人」「名奉行 遠山の金さん」やテレビドラマ「GTO」「ごくせん」「HERO」などに出演。映画「踊る大捜査線 THE MOVIE」では、織田裕二さん演じる青島刑事を刺す母親役を演じたことも。2015(平成27)年7月から伊豆の国市の魅力をPRする「いずのくに大使」を務めている。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する八重姫と源頼朝の悲恋を、大塚さんが情感豊かに語った。ストーリーは大塚さんと市職員が共同で構成。八重姫の生涯には諸説あるが、市内に伝わる頼朝との悲しい恋の結末を採用し、八重姫が最期に真珠ケ淵に身を投げる部分も追加した。
会場には約200人が集まった。当日は朗読劇中に、伊豆市在住の紙切り作家水口千令さんの切り絵作品13点が会場のスクリーンに投影された。朗読後は3人によるアフタートークも行われた。
市内から訪れた50代の男性は「大塚さんの真に迫る語りと、水口さんの繊細な切り絵がうまくマッチしていて物語に引き込まれた。再演を期待したい」と話した。