中央公園(沼津市大手町)の再整備に向けてワークショップが始まるのに先駆け、同園に隣接する施設「TSUJI BLD」で10月1日、キックオフとなるトークイベント「中央公園×日常×Local の先にある沼津の未来」が開催された。
今後の供用開始を計画している同園の整備に向けた企画で、公共の価値向上を目的とした勉強会。会場には50人ほどが集まり、講義に耳を傾けた。
当日は、建築家でワークヴィジョンズ(東京都品川区)社長の西村浩さんが講演。西村さんは自身が参加した佐賀県佐賀市や長野県佐久市の事例を紹介しながら、公共空間の大切さを説明。西村さんは「魅力的な公共ができると、新しい商売や事業が生まれる。事業が生まれると空き店舗が減り、街の価値が上がっていく」と公共空間の利活用の重要さを伝えた。
さらに、「地域の投資は30億円かけるより、まず30万円で社会実験を繰り返していくのがいい。失敗すれば謝って修正すればいい。まずは楽しい未来を妄想し、実行することが大事」と続けた。
イベントに参加した沼津在住の40代男性は「自分は場所にとらわれない業種に携わっていて、地域の場づくりはどこか他人ごとのように思っていた。今回の講演を聞いて『自分で何ができるか』と考えると楽しくなった。新しい可能性を感じた」と話していた。
今回のキックオフイベントをきっかけに、今月から計4回の公園整備のワークショップを開いていく。西村さんは「当事者意識を持って参加できる人たちと行っていきたい」と参加を呼びかける。