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沼津の高校同窓会が月見遠足 同級生と夜に語り歩く伝統行事

月見遠足の様子

月見遠足の様子

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 沼津市立沼津高校同窓会「求道会」が9月16日、「月見遠足」を行った。

月見遠足の様子

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 同イベントは、1948(昭和23)年9月の中秋の名月に同校の学校行事として始まった。初回は函南町から箱根峠を越え熱海市の来宮駅まで夜通し歩いた。その後コースを変えながら隔年開催されていたが、交通事情などにより20年ほど前から行われていなかった。2016(平成28)年、創立70周年記念イベントとして同窓会が復活させ、今年で3回目となる。

 参加対象は中等部を含む同校生徒・学校関係者・同窓生とその家族。今年は13歳から74歳までの40人が参加した。18時に中央公園(沼津市大手町)を出発し、狩野川沿いを通り、沼津港大型展望水門「びゅうお」を経由し中央公園に20時すぎに到着。往復約6キロを歩いた。

 同校出身で、37年間同校の教諭を務めた根木谷信一さんは「初代校長の石内直太郎さんの提案で、私が生まれた年に始まった月見遠足。戦後、荒れている子どもたちの心を整えるために企画されたと聞いている」と話す。

 参加した同校OBの松原五百枝さんは「私たちの時代は沼津少年自然の家からゴルフ場横を通り、愛鷹水神社辺りまで北上して桃沢野外活動センターまで歩いた」と当時を振り返り、「今日の写真をSNSにアップしたら『懐かしいね』と同級生や卒業生からたくさんの反響があった」と話す。松原さんの次男で同校中等部1年の箕希人さんは「疲れたがいい経験になった。中等部の生徒の参加が少なくて残念だったが、次回は友達と真ん丸の月を見ながら一緒に歩きたい」と笑顔を見せた。

 同会事務局長の窪野岳さんは「中秋の名月の日に開催したかったが、オープンスクールと重なったため1週間後に行った。暗闇の中を歩きながら同級生や先輩、後輩たちと思い出話に花が咲き、とても楽しい時間だった」と話す。

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