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函南町で「地域支援型農業」体験会 収穫野菜使った料理も

収穫体験の様子

収穫体験の様子

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 「おたふく農園」(函南町粕谷)が3月5日、収穫体験企画「お試しCSA」を行った。

収穫物を披露する子ども

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 2016(平成28)年に高月洋祐さんが設立した同農園。高月さんは「前職は中学校教諭をしていた。伊豆は現在、東京へと若い世代が流出してしまい、戻る場所と職業が少ない。自然農法の農業を盛んにし、教え子たちの帰る場所を作ろうと農家に転身した」と話す。

 高月さんによると、「CSA」は「コミュニティーサポートアグリカルチャー」の略で、地域住民が農家と協力する経営手法を指す言葉という。農家は繁忙期や収穫期に地域住民に農作業の手伝いを呼びかけ、農作業の報酬として住民は農作物を受ける仕組み。同農園ではCSA採用に当たり、事前体験企画として参加者を募集した。

 当日は、県内外から大人20人、子ども10人が参加した。参加者たちは同農園で栽培しているブロッコリーやジャガイモ、ホウレンソウや菜花を収穫した。その後イタリア料理店「リトルノ」(三島市泉町)が、収穫した野菜を使って取った野菜だしを使って作った、スープとホウレンソウのクリームペンネが参加者に振る舞われた。

 参加した三島市内在住の30代女性は「CSA制度に興味があって参加した。同年代や若い農家が活躍している姿を見て、応援したい気持ちが高まった。体験した子どもたちが予想を超えて野菜を食べてくれたことに驚いた。今後も家族で参加したい」と話す。

 高月さんは「一緒に作業した参加者の笑顔が印象的で、生産者と消費者の距離を近く感じた。今後も継続してCSA普及策を考えていきたい」と意欲を見せる。

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