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南伊豆の海底から熟成日本酒を引き揚げ-味わい香りも華やかに

引き揚げられた日本酒が入ったカゴに記念撮影する地元の関係者たち

引き揚げられた日本酒が入ったカゴに記念撮影する地元の関係者たち

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 南伊豆町の三坂漁港で6月12日、「海中熟成酒引き揚げ祭」が開催された。

引き揚げられ、熟成された日本酒たち

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 同祭は昨年11月に港から沖合300メートル、水深20メートルに16銘柄約3300本を沈め、熟成を行った日本酒を引き上げるイベント。当日は南伊豆町の関係者や酒蔵、日本酒販売を行う酒店などが集まった。

 同祭は、全8つのかごのうち事前に湾内に沈められていた一つを引き上げるもので、地元のダイバーや漁師などの手によって引き揚げられた。

 引き揚げを見守り、熟成に協力した志太泉酒造の望月雄二郎社長は「今回熟成に選んだのは南伊豆の愛国米を使った『古里凱旋(がいせん)身上起』という銘柄。南伊豆生まれの日本酒がどのように地元の海で変化するのか楽しみ」と話す。

 今回の企画を呼び掛け役で、東京の日本酒バー「酒茶論」(東京都品川区)のオーナーである上野信弘さんは「ワインの海中熟成などがあり、日本酒でもできないかと考えていて、今回はその第1弾。コメを作る農業と漁業、そして減りつつある酒造業を合わせ、観光と結びつく事業として考えたのがきっかけ」と話す。販売は酒蔵からの販売だけではなく、地元の旅館や酒販店の販売も行っていく。

 同町で酒販店「酒匠蔵しばさき」を営み、同企画にも協力している山本清治さんは「熟成前と3カ月後の飲み比べてみたが、6カ月熟成された味は、さらに香りが華やかになり、味に柔らかさが出ている。日本酒は男性の飲むものというイメージだが、男女問わず愛される味に成長している」と感想を述べた。

 今後は慶応義塾大学などと協業し、熟成具合などを科学的に検証し、次回以降にもつなげていく方針。「どの酒が熟成に合うのか、今後さらに酒蔵と協力をして進めていきたい」と上野さん。

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