「素盞嗚(すさのお)神社」(東伊豆町稲取)で2月20日、「素盞嗚神社雛(ひな)壇飾り」が始まった。主催は稲取温泉旅館協同組合。
同組合事務局長の田村佳之さんによると、稲取地域は江戸時代から、母や祖母などが手作りしたひな人形を糸でつるす「つるし飾り」の風習があるという。
同イベントは今年で6年目。神社の参道にある階段をひな壇に見立て、ひな人形を飾る。田村さんによると、初回は約60段までを使っていたが翌年から飾る段数を伸ばし、2015年には117段・ひな人形368体を飾り、伊東の110段飾りを抜いて日本一を記録した。その後、2016年に伊東市が118段に伸ばすなど競い合い、メディアでも話題になったという。
ひな壇は2017年から稲取・伊東両地域で118段までに統一し、観光企画を実施。今年は昨年より190体多い554体のひな人形を並べた。
神奈川県在住の60代女性は「毎年来ているが、今年はとても暖かくカワヅザクラも咲いていてとても気持ちいい。毎日ひな人形を上げ下ろしするのは大変だと思うが、何度見ても素晴らしい景色」と話す。
この日、ひな壇を見ようと遠足にやってきた稲取幼稚園の園児たちは、ひな壇の下段2段に並んで記念撮影を行われ、118段のひな壇との共演するシーンもあった。
山梨由加里園長は「このイベントが始まってからは地域を散歩し、地元の名物を学んでもらうためにひな壇に来ている。今回のイベントのように地域の資源を使った活性案に大きく期待している。子どもたちも自慢できる思い出になれば」と話す。
開催時間は10時30分~15時。雨天中止。