松崎町にある「石部の棚田」で5月25日・26日、ライトアップイベント「石部の灯(あか)り」が開催された。
標高120~250メートルに位置し、約4.2ヘクタールに約370枚の棚田が広がる同所。棚田は東日本でも珍しい石積み造りで、同町では2000年から保全活動を行っている。現在は棚田オーナー制度を通じ、約100組のオーナー、ボランティアスタッフなどが協力して景観を守っている。
棚田の知名度向上と松崎町の観光PRを目的に行う同ライトアップは、毎年田植えの季節に行っている。棚田を仕切るあぜ道に約1500個のろうそくを設置し、幻想的な雰囲気を演出する。
イベント最終日は、日没前から観光客や写真愛好家ら約200人が集まり、ベストショットが撮影できるポジションを探す人たちでにぎわいを見せた。
ろうそく点灯には、町職員やボランティアスタッフなど30人が参加。点灯後、西伊豆に沈む夕日との競演に多くの来場者が見入っていた。
三島市から訪れたという30代男性は「スマートフォンで撮影したが、日没時のグラデーションが上手に撮影できなかったのが悔しい。来年はカメラの勉強をして再挑戦したい」と笑顔を見せていた。