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沼津のアーケード商店街で路上上映会 間隔意識し、映画の「体験」重視へ

会場となる商店街の歩道に立つ、大木さんと商店会長の井草さん

会場となる商店街の歩道に立つ、大木さんと商店会長の井草さん

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 新仲見世商店街(沼津市大手町)で8月22日、屋外上映会「新仲見世商店街 アーケードナイトシネマ」が開催される。主催は「スキマシネマ」。

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 単館上映された映画を中心に紹介する同イベントは、2016(平成28)年から始まり今年で37回目。街中にある廃ビルや銭湯跡、夜の公園や商店街の空き店舗など毎回場所を変え、会場に合わせた作品を上映している。これまで毎月上映会を行ってきたが、新型コロナウイルスの影響で今まで延期としてきた。

 今回の上映に際し、スキマシネマの主宰であるグラフィックデザイナーの大木真実さんは「沼津地域にはシネマコンプレックスは増え続けるが、単館上映できる施設がなく、個性的な映画に触れる機会が少ない。ミニシアター系の深い感動や、狭い上映空間だからこそ感じる感動の共有を体感してもらいたく上映を続けている」と話す。

 今回の上映作品は、2018年制作の「キリクと魔女」「アズールとアスマール」などを手掛けたミッシェル・オスロ監督「ディリリとパリの時間旅行」。舞台はパリ万博が行われている19世紀のパリ。主人公であるディリリは友人と一緒に連続誘拐事件に立ち向かうというストーリー。作中には20世紀を代表する画家やアーティストなどが実名で登場する。

 大木さんはこの作品を選んだ理由として、「現在撤去作業を行っている鉄骨がパリのエッフェル塔をほうふつさせる、と以前コメントがあったのをイメージした。商店街の鉄骨は、今回の解体工事でなくなってしまう時代を象徴した建造物。この上映会では、そのアーケードの鉄骨と一緒に見るという体験を大事にしたい」と話す。

 定員は20人(オンライン予約限定)。大木さんは「小さい映画館での感動体験をコロナ状況下でも味わえるよう努力したい」と話す。

 19時上映開始。

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