「泊まれる公園INN THE PARK(インザパーク)」(沼津市足高)で1月10日・11日、「鈴木翔太展」が開催された。
沼津の小学5年生で水彩画家としての顔も持つ鈴木翔太さんの作品計66点を展示販売する同展。同所で小学生画家が個展を行うのは今回が初の試み。期間中、地元内外から来場者約500人が訪れた。
2歳から自動車の絵を描き始めたという翔太さんは2017(平成29)年8月、沼津市戸田のコンビニエンスストアの壁に深海魚の絵を描き、同年12月から2018(平成30)年3月は「道の駅くるら戸田」(沼津市戸田)で個展「ぼくの大好きなしんかいぎょ展」を開催。2018(平成30)年5月~12月に県内8カ所で巡回展「爬虫類ぐるり」、2019(平成31)年3月~2020年3月に個展「すずきしょうた展 駿河湾の海洋生物たち」を市内各所で開催した。
2020年6月~7月は「しながわ水族館」(東京都品川区)で「しな水の深海生物展~深海魚のまち沼津から絵描き少年がやってきた~」を開催し注目を集めた。会場では、しながわ水族館のために描き下ろした新作や、今年ららぽーと沼津(沼津市東椎路)の開業1周年を記念して制作した大漁旗、8~9歳の時に描いたという駿河湾の海洋生物の水彩画などオリジナル作品40点、レプリカ26点の計66点を展示販売した。
インザパークの個展を訪れた沼津市内在住の30代男性は「深海魚といえば地味でグロテスクなイメージだが、翔太くんの目線を通すとカラフルで美しい深海魚の世界が広がる。深海の世界に新たに興味を持った」と笑顔を見せていた。
インザパーク支配人の矢部剛史さんは「最初に話が持ち上がった時、ギャラリー機能がなく苦悩したが、施設にある物を活用することでインザパークらしい展示になった。普段は市外からの客が多いが、市民への認知を上げるいいきっかけになった」と話す。
翔太さんは「現在、駿河湾に生息する深海魚を描いている。海外の水族館でもっと多くの魚種に出合い作品を増やしていきたい」と意欲を見せる。