ぬまづみなと商店街協同組合がガイドブック「富士・箱根・伊豆のへそ 沼津港MAP」を発行して1カ月がたった。
同組合副理事長でガイドブック編集長の原田武虎さんは「コロナ禍で落ち込んだ客足を取り戻そうと模索する中で、『沼津港は伊豆の玄関口』とばかり宣伝してきたが、客から『沼津港は箱根の出口』といわれたことで観光客との感覚のズレに気づき、観光客目線でガイドブックを作ってみようと考えた」と話す。
商店街組合によると、同ガイドブック制作にはアメリカン・エキスプレス社の地域貢献助成金プログラムを活用し、商店主などが独自取材し、写真撮影や執筆にも携わったという。
「王道3大ウオーキング」「夜討ち朝駆け沼津港」「おいしいもの図鑑」、ドライブやサイクリングコースなどを掲載し、裏表紙には富士・箱根・伊豆エリアから沼津港までの車での所要時間を地図付きで紹介する。記事のQRコードを読み込むとグーグルマップにアクセスすることもできる。A5版、32ページ・フルカラーで1万部を無料配布する。「沼津港へそMAP」データは商店街ホームページでもダウンロード配布する。
原田さんは「行政や商工会議所、観光協会などが作るガイドは、枠組みなどによって紹介できる範囲が限られてしまう。旅行ガイドブックでは静岡県のくくりでは掲載されるが、魅力がありすぎて沼津港が紹介されにくい。今回は沼津港にフォーカスすることで、より深い情報が発信できたと思う」と自信を見せる。
「新型コロナウイルスで大きな打撃を受けているが、収束後に店の紹介だけでなく旅の楽しみを提案して、富士・箱根・伊豆という自然あふれるエリアにアクセスしやすい『へそ』であり『胃袋』でもある沼津港の魅力を発信していきたい。地元民が地域の魅力を再発見する旅ガイドとしても活用してもらえたら」とも。