食べる 学ぶ・知る

沼津御用邸に洋食店「娯洋亭」 棋聖戦第3局で話題の「勝負めし」提供も

名人たちが食べた「富士山キーマカレー」と「オムライス」と館長の轟さん

名人たちが食べた「富士山キーマカレー」と「オムライス」と館長の轟さん

  • 78

  •  

 洋食店「大正ロマン食堂 娯洋亭(ごようてい)」が7月1日、沼津御用邸記念公園(沼津市下香貫)内にオープンした。

藤井聡太棋聖と渡辺明三冠直筆の扇子

[広告]

 昭和天皇が幼少期を過ごし、1970(昭和45)年から記念公園として一般公開している沼津御用邸。「娯洋亭」は、守衛の官舎として1893(明治26)年に建てられた木造建物を「大正ロマン」をテーマに改装した洋食店で、和室にテーブルと椅子を置き和洋折衷を演出する。席数は12席。今後、テラス席も用意する予定という。

 沼津御用邸記念公園は7月3日、「第92期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」第3局の会場として使われた。渡辺明三冠の挑戦を藤井聡太棋聖が防衛し、史上最年少18歳11カ月での9段昇段を決めた場所としても知られる。対局中は「娯洋亭」が飲食の注文を受け、昼食は藤井棋聖が「富士山キーマカレー」、渡辺三冠が「オムライス」を注文した。おやつは藤井棋聖がアイスコーヒーと「水神餅」、渡辺三冠がアイスコーヒーと「パンケーキ」を注文した。

 藤井棋聖の注文した「富士山キーマカレー」は、駿河湾越しに見た富士山をイメージ。地元野菜をふんだんに使い、あらびき肉に、溶岩に見立ててガラムマサラやクミンシードなどのスパイスと肉のみで作った肉団子を入れ、中央に目玉焼きをのせたもの。

 渡辺三冠が注文した「オムライス」は、ハイカラさを表現するためケチャップでなくデミグラスソースとトマトソースでチキンライスを味付けし、半熟卵で包んだもの。

 同園所長の轟敏男さんは「庭を通って橋を渡ると娯洋亭がある。大正時代の雰囲気を味わいながら、人気プロ棋士たちも食べた料理などを楽しんでもらえたら。若い人にも気軽に利用してもらいたい」と話す。

 御用邸西付属邸では今後、藤井二冠と渡辺三冠がそれぞれ揮毫(きごう)した扇子と、2人が書いた食事注文の紙を園内の東付属邸で展示する予定という。

 御用邸の営業時間は9時~16時。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース