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伊豆のサッカーチームが函南のとうもろこし畑で地域貢献 「デュアルキャリア」目指し地域との交流も

トウモロコシ畑を整備するSS伊豆の選手たち

トウモロコシ畑を整備するSS伊豆の選手たち

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 伊豆のサッカーチーム「SS伊豆」が7月13日、酪農王国オラッチェ(函南町丹那)の「とうもろこし畑の巨大迷路」製作を手伝った。

とうもろこし畑の巨大迷路前での記念写真

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 同チームは長泉町出身の片岡大輔さんが中心となり結成したサッカークラブチーム。現在は伊豆半島を活動拠点に位置付け、2016(平成28)年度から県東部リーグに参戦。静岡県1部リーグに所属しており、セカンドチームを含めおよそ50人の選手が所属している。

 同チームはサッカー選手が長く選手活動していくための「デュアルキャリア」を目指して活動している。片岡さんは「通常、プロサッカー選手の選手寿命は26歳といわれ短命。青春時代の全てをサッカーにささげるため次のキャリア形成が難しい場合もある。SS伊豆では長く選手活動ができるように就職先のあっせんなどを積極的に行い、選手の活動を応援している」と話す。

 チームは、伊豆の地域の良さを発信していくことも掲げ、地域の課題解決にも積極的に取り組んでいるという。この日はオラッチェの夏の名物「とうもろこし畑の巨大迷路」の最終工程に現役選手5人が「お手伝い」として参加し、職員が刈り取ったトウモロコシを整理・清掃し、迷路づくりを手伝った。

 オラッチェの磯野夏さんは「通常は職員が2日がかりで行うところだが、あっという間に作業が進み、とても助かった。今年の夏は予定通り来客を迎え入れられそうだ」と喜んだ。

 参加した選手の一人でDFの吉田慎也さんは「伊豆に来てから、サッカーを続けることへの理解を示してもらい、職場でも応援してくれる人が多い。この牧場もSS伊豆を応援してくれる大事な人たち。少しでも力になれてとてもうれしい。サッカーの成績を残して恩返しをしていきたい」と話す。

 片岡さんは「サッカーでの恩返しはもちろんのこと、地域への恩返しも含め、地域が課題とする手不足などにも積極的に関わっていきたい。J1のようなプロ集団を作るのではなく、地域と一緒に成長できるチームにしたい」と話し、今後については「伊豆半島にはまだサッカーを本格的にできる専用コートがない。環境を整え、サッカー選手たちが夢と希望を持てる場を作っていければ」と意気込む。

 巨大迷路のオープンは7月18日を予定する。

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