沼津市内5カ所で11月20日、狩野川花火大会の代替イベントとして花火が打ち上がった。
同大会は1948(昭和23)年から開催されていた花火大会で、おととしまで72回続く沼津のイベント。例年7月最後の土日に開催され、2日間で延べ30万人が訪れる恒例行事。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、今年も見送られていた。
今回の代替イベントは、浮島地区の農地・門池公園・狩野川沿い・静浦地区・御浜(戸田地区)で開催。場所の選定について担当者は「市内の多くの人が楽しんでもらえるよう配慮した」と話す。
打ち上げ箇所は、密を避けるために情報公開されていなかったが、SNSなどの情報を頼りに市民たちが会場を探し、狩野川周辺には幅広い世代の多数の人が集まった。
花火は18時30分に一斉におよそ4000発上げられた。御成橋付近では橋のライトアップと相まって、普段見られない風景に、見物客からは拍手が上がった。
市内から訪れたという男性は「もうしばらく花火を見ていないのでとても感動した。また夏の花火と異なり空気が澄んでいたせいか、花火がきれいに見えた。来年は狩野川花火大会が開催されることを願う」と感想を述べた。
市の担当者は「SNSなどで感動の声と感謝の声が集まっていて、とてもよかった。この声がコロナ禍で冷え切った活動の原動力となれば」と話す。