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修善寺・日本競輪学校でも新成人誕生-過酷な訓練も「夢のためなら」

毎日練習するピストを背に笑顔を見せる新成人たち

毎日練習するピストを背に笑顔を見せる新成人たち

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 修善寺にある日本競輪学校(伊豆市)で1月11日、所属する学生ら7人が成人式を迎えた。

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 同校は日本の競輪選手を育成する機関で日本で唯一の施設。約5万坪の敷地には4面のピスト(競技場)や走路、生徒宿舎に校舎などの施設がそろう。

 入学者は高校卒業程度の学力を有するもので18歳以上を対象としている。入学志願者は自転車競技経験者だけでなく、国体入賞経験のある陸上選手や、元プロアイスホッケー選手など、各界のトップアスリートたちが、約50人の狭き門に多くの志願者が集まってくる。

 同校に入学すると、男子生徒は丸坊主、女子生徒は短髪へと整える。107期生で新成人の高橋朋恵さんは「入学のきっかけは女性専門の競輪『ガールズ競輪』の華やかさに憧れて。生活は厳しいが、競技最優先の生活を行っている」と話し、大関祐也さんは「夢のために行っていること。しんどいと思ったことはない」と話した。

 生徒たちの生活は早朝4時起床で始まり、朝練習から朝食、専門知識だけでなく一般教養の授業を受け、再び夜まで練習を行う生活。生徒たちの生活は厳しく、携帯電話の使用や外部との連絡なども制限される。生徒の一人である畝木(うねき)努さんは「最初は家族や友人に連絡が取れなく苦労したが、次第に競輪中心の生活で慣れていった」と笑う。

 同校に所属する生徒は例年伊豆市で成人式を行う。今年は7人の新成人が対象で、けがで入院している1人を除いた6人の生徒が成人式へと臨んだ。

 成人式に出席した感想について、谷本奨輝さんは「人として恥ずかしく、自分の行動に責任を持つことを自覚した」と話し、同期の島田優里さんは「今まで成人になるまで育ててくれた人や応援してくれた人に感謝したい」とも。

 現在は国家試験の勉強と、3月に行われる卒業記念レースの練習に向けて専念している生徒たち。将来について父が競輪選手で、その背中に憧れたという鳥取雄吾さんは「最上位のS級の一線で活躍をしたい。父が見たことのない世界、父と一緒に感じてみたい」とプロアスリートの夢へとつなぐ。

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