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沼津でライブドローイング「チャトランの壁」 コーヒーで描く公開制作

「チャトラコーヒーの古谷さんの絵を古谷さんのいれたコーヒーで塗りたいと思った」と話す沼津在住のイラストレーター・マツナガマサエさん

「チャトラコーヒーの古谷さんの絵を古谷さんのいれたコーヒーで塗りたいと思った」と話す沼津在住のイラストレーター・マツナガマサエさん

 沼津在住のイラストレーター・マツナガマサエさんによるライブドローイング「チャトランの壁 神よ、このplaceで我(われ)を生き延びさせ給(たま)え!」が現在、自家焙煎(ばいせん)コーヒー店「チャトラコーヒー」2階のギャラリー「チャトラ『プレイス』」で開催されている。

「チャトラコーヒー」パティシエの市川真帆さんの実家の三毛猫・三池さんの背中の上には、モネの絵画「散歩、日傘をさす女性」をイメージして日傘をさし泡立て器とカスタードプリンを手に持った市川さんの姿を描いた = 沼津でライブドローイング「チャトランの壁」 コーヒーで描く公開制作

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 同企画は、展示ではなく「描き続けること」そのものを見せる試み。同店の常連でもあるというマツナガさんは、他の作家の展示を見学する中で、自由度の高い空間である「プレイス」に魅力を感じていたという。「ここなら壁を作れると思った」と話し、ベニヤ板で囲った簡易の白壁を自ら設営。下地材も選び、壁画制作に適した環境を整えた。

 モチーフは、ベルリンの壁に描かれたグラフィティ「神よ、この死に至る愛の中で我を生き延びさせ給え」をオマージュし、同店店主の古谷哲成さんと、古谷さんの愛猫「ココ」のキスシーンを描く。同店パティシエの市川真帆さんの実家の三毛猫「三池さん」と、その背中に座る市川さんの姿も描く。「コーヒーを手にしながら、どこから塗ろうかなと考えていたところ、このコーヒーで茶色を塗ったら面白いのでは、と思い浮かんだ。鉄くぎを入れて煮込んだコーヒーで黒色を表現している」とマツナガさん。

 作品の根底にあるのは「生き延びる」というテーマ。反戦の文脈を持つ元作品に触発されつつ、「死にたいと思っている人が、その気持ちを一日でも先延ばしできたら」との思いで筆を取る。「人はつらい時にわざわざ絵を見に行かない。でも壁画なら日常に溶け込む。ふと目に入った時に『今日死ぬのはやめようかな』と思えるきっかけになれば」と話す。

 「個展の誘いを受けることも度々あるが、ミューラルアートを中心に活動しているので作品がほとんど手元にない。この場所なら壁を作れると思い、ライブドローイングをしてみることにした。ベルリンの壁の作品も、描いた人は同じように壁と向き合い続けたのでは。何度来ても違うので、日々変化する壁画を楽しみに、気軽にのぞいてもらえたら」とも。

 開催時間は10時~17時。水曜定休。入場無料。5月10日まで。

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