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伊豆・丹那盆地を舞台にした展覧会 トークショーや「お焚き上げ」イベントも

モニュメントを作る地元の左官職人、鈴木政希さん

モニュメントを作る地元の左官職人、鈴木政希さん

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 伊豆・丹那盆地を舞台にした現代アート展「クリフエッジプロジェクト 半島の傷跡」が10月11日から、開催される。

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 同展は、1930(昭和5)年の北伊豆地震の震源となった丹那断層に近い2カ所の会場に、縦2メートル・横3メートルの巨大な三角柱型モニュメントを設置し、鑑賞者に丹那の歴史や景観などの魅力を感じ取ってもらうもの。

 作品は漆やしっくいなどの伝統技法を使用。同企画の代表で美術家の住康平さんを中心に、地元の大工や左官などの若い職人、芸術家・作家たちが協力して作り上げた。9月には茨城県から左官の名匠・白石博一さんを第1会場のkurubushi-base(函南町丹那)に迎え、3日間、しっくい作品制作のアドバイスをもらったという。

住さんは活動の傍ら勤めており、「仕事が休みの週末や後半は平日の夜にも丹那に通い、約1年半かけて第2会場の長光寺(函南町畑)で漆による作品を完成させた」と話す。

会期中、作品展示以外にイベントも多数予定。12日には「ジオガシ旅行団の丹那断層カフェ」と題し、伊豆で地質や風景を題材にお菓子を制作しているジオガシ旅行団が丹那断層をテーマにした生ジオ菓子を提供する。

 カフェのほか、会場では長光寺柿沼住職による講話、作品制作に関わったスタッフの座談会、美術批評家・黒瀬陽平さんと住さんの対談といったトークイベントも開催。

 17日には地質学者で静岡大学教授の小山真人さんの講演会、18日は伊豆半島ジオパークガイドによるジオツアー、最終日の24日には、クロージングイベントとして北伊豆地震85周年のお焚(た)き上げと作品の「形見分け」を予定する。

 住さんは「丹那は歴史と自然の相まった不思議な土地。その土地の魅力に引かれ、2年以上かけたプロジェクトに仕上がっている。今回は丹那に関係する人だけでなく、歴史や自然、そしてジオなど多方面から楽しめるようにしている。ぜひ多くの人に作品に触れてもらえれば」と話す。

同展は今月24日まで。会期中無休。

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