三島にある佐野美術館(三島市中田町)で1月7日から、展覧会「上杉家の名刀と三十五腰(こし)」展が行われている。
同館は約2500点の収蔵品を保有する私立美術館で、日本刀などの刀剣の収集品も多く、国内外のコレクションを集めた展示会や、実際に刀に触れるワークショップなど、さまざまな展示を行っている。
今回は、上杉謙信や景勝など戦国時代の名武将を輩出したとされる上杉家にまつわるコレクションを展示するもの。館内の展示室には、上杉家が集めたとされる刀剣のコレクションや文献、歴史資料などおよそ60点が展示されている。
中でも話題を集めているのが、上杉謙信が所有していて、現在国宝に指定されている「謙信景光(けんしんかげみつ)」や、上杉景勝が所有し今回同館のみで展示する「三日月兼光(みかづきかねみつ)」などの刀剣類。展示している刀剣の一部はオンラインゲーム「刀剣乱舞」に登場していて人気があり、美術館にはゲーム愛好家の若い女性を中心に来館している。
謙信景光を見学した東京都在住の30代女性は「ゲームを通してこのキャラのファンになり、美術館を訪れた。このゲームを通して歴史に興味があり、現在は日本の歴史を訪ねて旅行するのが楽しみ。全国でもこのような展示会がもっとあれば」と話す。
同館広報グループ・深沢香奈さんは「今回のゲームで若い女性が刀剣に興味を持ち、それが入り口として、美術品の美しさや歴史に興味を持ってもらえてうれしい。これからも美術の間口を広げていけるような活動を行いたい」と話す。
開館時間は10時~17時。入場料は、大人・大学生=1,000円、小中高生=500円。木曜休館。2月18日まで。